「なんとなく体調が悪い…」それ、不定愁訴かもしれません。原因不明の不調と上手に付き合うために

めまいの女性

「なんとなく体調が優れない」「病院では異常なしと言われたけど、やっぱり不調を感じる」
そんな“はっきりしない体の不具合”に悩んでいませんか?

その状態、もしかすると「不定愁訴(ふていしゅうそ)」かもしれません。聞き慣れない言葉かもしれませんが、実は多くの人が経験している身近な不調です。

不定愁訴とは?

不定愁訴とは、原因が明確に特定できないにもかかわらず、体や心にさまざまな不調が現れる状態を指します。
たとえば、以下のような症状が挙げられます:

慢性的なだるさや倦怠感

頭痛や肩こり、腰痛

胃の不快感や食欲不振

動悸や息苦しさ

めまいやふらつき

気分の落ち込みやイライラ

睡眠トラブル(寝つけない、熟睡できない)

どれも日常でありがちな症状ですが、検査しても身体的な異常が見つからない。そのため、「気のせい」とされてしまったり、周囲に理解されにくいという辛さもあります。

自律神経と不定愁訴の関係

不定愁訴の根底にあるとされるのが「自律神経の乱れ」です。

自律神経は、体温調整や心拍、内臓の働きなどを無意識のうちにコントロールする重要な役割を担っています。
この自律神経はストレスや睡眠不足、過労、不安、環境の変化などにとても影響を受けやすく、乱れやすいのが特徴です。

たとえば、仕事が忙しくて休めない、ずっとスマホを見ていて脳が休まらない、気づいたら呼吸が浅くなっている。こうした“現代的な生活習慣”は、知らず知らずのうちに自律神経のバランスを崩し、不定愁訴へとつながっていきます。

姿勢や噛み締めも影響する?

意外かもしれませんが、姿勢の悪さや噛み締め癖、浅い呼吸も不定愁訴に影響を及ぼすことがあります。

たとえば、長時間のデスクワークやスマホ操作で猫背気味になると、胸郭(肋骨の周囲)が圧迫され、呼吸が浅くなります。それにより、全身への酸素供給が低下し、疲労や集中力の低下、自律神経の不調へとつながります。

また、無意識の噛み締めや食いしばりは、顎周辺の筋肉や頭部の緊張を強め、慢性的な頭痛や肩こり、不眠を引き起こす原因にも。これらの筋肉の緊張が神経に影響し、全身の不調として現れることもあるのです。

不定愁訴が疑われるときの対処法

「病院では異常なし。でも不調はある」という場合、どう対処すればいいのでしょうか?

まず取り組みたいのは、生活習慣の見直しです。

睡眠の質を高めること(就寝前のスマホ断ち、深い呼吸)

バランスのとれた食事(加工食品を減らし、自然な食材を選ぶ)

軽い運動やストレッチ(筋膜の緊張をゆるめる)

ストレスをためない工夫(話す、書く、休む)

また、整体やリラクゼーション、呼吸法など、身体の緊張をほどくアプローチも効果的です。
とくに呼吸と姿勢、筋膜の関係に注目した施術は、自律神経を整えるうえで有効とされています。

不定愁訴は「体からのSOS」

不定愁訴は、あなたの体が「無理してるよ」と教えてくれているサイン。
それを見逃さず、ちゃんと耳を傾けてあげることが大切です。

「検査で異常なし」と言われても、自分が感じている不調を信じて、ケアすること。
我慢したり、無理に元気を装う必要はありません。少しずつでも、自分に合った対処を積み重ねることで、心も体も確実に変化していきます。

予約をして痛みを改善する 予約をする LINEで相談・予約をする LINEで相談をする